フェンネル Fennel
どんなハーブ?
フェンネルはセリ科ウイキョウ属の多年草で、アネトールを主成分とする独特の芳香とかすかな甘味が特徴です。ヨーロッパでは古くからハーブとして利用されており、日本にも平安時代に渡来しました。精油はリキュールの香料やマッサージオイルとして、花・茎・根茎は食材として利用されます。また、種子(成熟果実)は料理に使われるほか、ハーブティーにして飲まれています。
園芸種としては株元の葉柄基部が肥大して育つフローレンス・フェンネル、葉の香りが強いスイート・フェンネル、ブロンズ色の葉や茎を生かして食材よりもフラワーアレンジメントによく利用されるブロンズ・フェンネルの3つに大別されます。
日本でよく見られるのはフローレンス・フェンネル。和名をイタリアウイキョウといい、実生や鉢植えの苗から栽培することができます。
写真はフローレンス・フェンネル
薬用として使用するフェンネルとは種類が違いますのでご注意ください。
薬用のフェンネルの和名「ウイキョウ」は漢方薬として知られ、中国では感じで「茴香」と書きます。これは腐りかけた魚肉に混ぜるとよい香りが回復することから、「回香」と呼ばれたことに由来するそうです。
フェンネルは古代ギリシャやエジプト時代から料理や薬用として栽培されてきたハーブです。特にスイートフェンネルは古代エジプトでは、すでに栽培が行われていたといいます。またローマ人にはとりわけ珍重されていました。詩人のワーズワースによれば「古代ローマの剣闘士は、荒々しい喧嘩好きが集まっており、彼らはフェンネルの効果を期待して食事にそれを混ぜていた。そして勝者は、フェンネルの花冠をつけていた」といいます。香味料としては生葉もシーズも魚にあうハーブとして有名です。若い葉はサラダなどに使います。インド料理では食後にカラフルな色のシロップでコーティングした種が出ますが、口中をさわやかにしてくれます。
フェンネルのお茶は、スパイシーな香りの中に、やや甘みがあります。またドイツではフェンネルをはちみつと一緒にお湯に溶かしたりして使われています。
学名:Foeniculum vulgare
科名:セリ科
原産国:インド
*原産国は季節等により予告なく変更になる場合がございます。
使用部位:種子部
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どんな味??
甘くてスパイシーな香りがエスニックなイメージを起こさせる独特な香りです。
ちょっと香りに癖がありますが、人によってはこの香りはかなり病み付きになるかもしれません。それとこのお茶は飲むと口の中がサッパリするので、食後のお茶として飲むのに適しています。
〈おすすめの飲み方〉
ティーカップ1杯(180cc)に対し、ティースプーン0.5杯くらいが適量です。抽出時間は5分から8分を目安に淹れます。
独特な甘い香りに特徴があるので、他のハーブに少量ブレンドするとよいでしょう。ちょっと気分をかえてスパイシーなハーブティーが楽しめます。
オススメのブレンドや飲み方
香りに癖があるとはいえ強烈というほどではないので、少量であればどんなものとも組み合わせられると思います。効能を得るためにブレンドの中に加える、あるいは香りのブレンドの1種としてプラスするといった使い方でしょうか。ブレンドティーのアクセントに使うほうが飲みやすくなります。またダンデライオンとの相性が良いことでも知られています。苦みの強いハーブなどに合わせると、フェンネルの香りが苦みを緩和してくれますよ。
ダンデライオン
こんな使い方もありますよ!
フェンネルのハーブティは、ダイエット以外に、咳を抑えるのに適していますし、お子様にも蜂蜜を混ぜてあげると飲みやすい咳止めになりますよ。
スパイスとしては、アニスに似た香りの葉は、魚料理によく合い「魚のハーブ」と呼ばれこともあります。その他、パン、アップルパイ、カレーなど、さまざまな料理にスパイスとして使われます。またインド料理では、食後にカラフルなコーティングをしたフェンネルをかじって口臭を消すのに使われます。
このハーブを料理に使い始めた国はイタリアと言われ、パンを焼く窯にフェンネルを敷きつめ、風味をつけたりします。とりわけ相性の良いことが知られるのが魚料理で、魚の臭みを消す働きがあることから、いっしょに煮たり焼いたりします。 このハーブを料理に使い始めた国はイタリアと言われ、パンを焼く窯にフェンネルを敷きつめ、風味をつけたりして使えます。
フェンネルの花はドライフラワーにも使われます。茎葉は料理の風味づけに、葉や花はサラダやスープに浮かせて利用します。また、葉と種はバスハーブとして使用できます。フェンネルの葉は、その他にサラダやソース、スープ、ピクルス、ビネガーにも利用できます。
ご注意
■1日、2から3杯を目安にお飲みください。
*ブレンドのハーブは、原料の供給状況によって異なるブレンドに変わることがあります。ブレンドのハーブ内容をご確認ください。
※初めてハーブティーを飲まれる方は、1ヶ月をめどに試してみてください。
※また妊娠中の方、薬を服用されている方、持病のある方で御心配な方は、 かかりつけのお医者様にお問合せ下さい。