アニスシード
どんなスパイス?
古代エジプトでは、紀元前4000年頃からミイラを作るときの防腐剤としてこのハーブが利用されてきました。
その後、フランスのシャルルマーニュ大帝(カール大帝)によってアニスはヨーロッパに広められ、栽培されるようになったと言われています。
アニスの名は種名から来ており、ギリシャ語でアニスを意味するanisonに由来しています。このanisonの語源ははっきりしていません。シナモンやカシアがまだ輸入される以前の紀元前4千年頃の古代エジプトでは、ミイラの防腐保存剤として主にアニスとクミンが使用されていました。
アニスはすでに古代からエジプトや地中海東部沿岸で栽培されていて、ギリシャのクレタ島も主要な供給地でした。後に、スパイス、香料、医薬などに用いるアニスの需要が増大すると、古代ローマでも大規模な栽培がはじまり、次第にヨーロッパ各地へと広まっていきました。
スペイン料理のスープ、シチュー、魚のブイヨン。スカンジナビア半島では、アップルソース、甜菜サラダ、スープ類に使われるほか、チーズ、フレンチドレッシング、果物の砂糖づけ、プリン、パン、ケーキ、クッキーなどの菓子類などの香りづけに広く用いられます。また、アニス油は、キュラソー、ベネディクティン、キュンメル、アブサンほかのアルコール飲料の香料にもなっています。
アニスを使ったワインケーキは、祝宴での豪華な食事の後、客人たちの胃腸の消化を助けるために供されたものですが、その製法は、後世に引き継がれ、さまざまな祝宴、宴会、結婚式などで客人をもてなすケーキとして大流行しました。この習慣は今日の結婚式のウェディングケーキにも継承されています。
学名:Pimpinella anisum
原産国:エジプト
*原産国は季節等により予告なく変更になる場合がございます。
使用部位:種子
どんな風味??
香りはスターアニスに似ていますが、甘みが抑えめでセロリの爽やかさが加わったような芳香です。どことなくリコリス(甘草)に似た独特の甘い香りは、甘辛両方の料理からりキュールにまで幅広く使われており、長く愛されているスパイスです。
食べ過ぎてしまったときに、アニシード(アニスの種子)のハーブティーを飲むとすっきりします。また焼肉の後など脂っこい料理の後に、アニスティーを飲むとお口がサッパリとします。
相性の良いハーブティーは
スパイスとして甘い着香に適しているので、エキナセアやパッションフラワーなどの草っぽい香りのハーブや香りの少ないハーブにスパイスさを加えたい時におすすめ。ただし使いすぎに注意します。
こんな使い方もありますよ!
アニスには防虫効果があります。防虫剤として用いる場合は、種子を小袋に詰めてペットの首輪につけるか、煮出した液をスプレーするとよいですよ。
ご注意
■1日、2から3杯を目安にお飲みください。
*ブレンドのスパイスは、原料の供給状況によって異なるブレンドに変わることがあります。ブレンドの内容をご確認ください。